Google Pixel 4、顔認証より指紋認証にしてほしかった
GoogleブランドのAndroidスマートフォン、Pixel 4には、従来のパターン認証や指紋認証に代わって、顔認証機能が搭載されています。
私はGoogleの5インチクラスのスマホを渡り歩いていて、過去、Nexus 5 → Nexus 5X → Pixel 3と使ってきて現在はPixel 4を使用しています。
人ごとに好みはあると思うのですが、私個人としては指紋認証の方が使いやすかったなぁと思っています。
この記事では、Pixel 4の顔認証機能の紹介と、「指紋認証の方が良かった」と思う理由を紹介します。
Pixel 4の顔認証機能について
Pixel 4では、先代のPixel 3やNexus 5Xに搭載されていた指紋認証機能が削除されて、その代わりに顔認証機能がつきました。
顔認証カメラの場所
「Pixel スマートフォンのハードウェアの図」によると、顔認証関連のハードは、画面上部の黒い部分(フロントカメラやスピーカー)がある部分に複数あるみたいです。(顔認証赤外線カメラが2つ、顔認証ドットプロジェクター、顔認証投光イルミネーター)
顔認証の設定方法
設定画面から、セキュリティー→顔認証のところから設定できます。
顔の登録と、「顔認証によって何のロックを解除するか」という設定が行えます。
顔認証の使い方
電源ボタンを押してスリープを解除(通知の表示)した際、これらの顔認証機能がオンになって顔認証を行います。画面の鍵アイコン(下図)が動いている間、顔認証が動作しています。動作中にスマホを自分の顔に向けると、ロックが解除されます。
Pixel 4の場合、他にもスリープ解除(通知の表示)の方法があって、いずれの場合でも顔認証が動きます。
- 電源ボタンを押す
- 設定→システム→ジェスチャーの「スマートフォンをタップしてチェック」:
画面をツンツンすると通知が表示されます。 - 設定→システム→ジェスチャーの「デバイスを持ち上げて通知をチェック」:
机に置いた状態などから、スマホを動かすと通知が表示されます。 - 設定→システム→Motion Senseの「スマートフォンに手を近づけると通知を表示」:
スマホを持つ動作をする(画面中央辺りに手をかぶせる)と、通知が表示されます。ちなみに、Motion Senseは、Pixel 4に初めて搭載された機能で、スマホに触れずにジェスチャーをすることで音楽再生の操作ができたりします。
これらでスリープを解除した後の顔認証は高速で、日常的に使う分には指紋認証とも遜色ないスピードと言って良いと思います。(認証は0.5秒もかからないくらいだと思います)
私の場合は、意図せずスリープが解除されてバッテリーがなくなるのも嫌なので、Motion Senseの通知表示だけオンにしています。なので、「デバイスを持ち上げて~」などもオンにしていると、より顔認証が便利になるかもしれません。
それぞれ、どんな感じか動画に撮ってみました。
顔認証が動作すると、スマホからこのようなフィードバックが返ってきます。
- 正しい所有者として認識した場合:
バイブが「ブルッ」と一回動作します。 - 顔であると認識したが、正しい所有者でないと判断した場合:
バイブが「ブルブル」と二回動作します。 - 顔と認識できなかった場合:
特にバイブでのフィードバックはありません。
顔認証カメラの視野に顔が少し入っている場合は、「顔をスマートフォンの真正面に向けてください」と文字で表示されます。
顔認証の性能
スピードは前述の通り充分に早く、0.5秒くらいで認識します。
顔全体が見える必要はなく、どうやら両目と鼻が見えていれば認識するようです。ですので、ヘルメットをかぶっていたり、ネックウォーマーで口元を隠していても認識します(両方だと認識しづらくなるみたいです)。
また、発売当初から言われていたとおり、目を閉じていても認識しますので、「眠っている間にロックを解除される」というのは起きえると思います。本記事執筆時点でもそれは直っていません。目を閉じていても、両目と鼻が見えれば認識します。
設定画面に「目を閉じている場合や双子の場合もロック解除される可能性がある」と書かれており、性能には限度があるようですので、「強固なパターンでの認証」に比べるとセキュリティーの強度は落ちるでしょう。
(顔認証をオンにしていてもパターン認証でのロック解除は可能です。顔認証かパターン認証のどちらかが通ればロック解除できますので、元々、理論上は顔認証をオンにするとセキュリティーは少なからず弱くなります。顔認証が強固であれば問題ないと思いますが・・・)
逆に、自分の背後に太陽があるなど、スマホから見て強い逆光の時には認識しません。
2020/07/08 追記:
数ヶ月前のアップデートで、「目を閉じているときにはアンロックしない」という設定ができるようになりました。
また、マスクをつけていると認識しづらくなります。鼻までしっかりマスクで覆うと認識してくれません。鼻の頭がギリギリ隠れる位までマスクを下げると認識してくれます。
2020/09/10 追記:
数日前にPixel 4にAndroid 11のアップデートが配信されたので、早速更新してみました。正確には比較できていないのですが、Android 11に更新して以来、マスクをつけている状態での顔認証が通りにくくなったように感じます。
顔認証 vs 指紋認証
Nexus 5XやPixel 3の指紋認証からPixel 4の顔認証に乗り換えて、それぞれ善し悪しをまとめてみるとこんな感じです。
顔認証の良いところ
- 手袋をしていても使えます。
当たり前ですが、指紋認証の場合は、ロック解除するたびに手袋を外さなきゃいけませんので、その点は顔認証の方が便利です。 - 手が濡れていても使えます。
指紋認証は、手が濡れているとうまく反応してくれません。 - スマホスタンドに置いている場合、スマホを持たなくても、「タップしてスリープ解除 → 画面を覗く」だけでホーム画面にいけますので、ウィジェット類を頻繁に見る方は便利かもしれません。
指紋認証の良いところ
- 顔の正面にスマホを持ってくるまでにロックを解除できます。
例えば、スマホをポケットやバッグから取り出すとき、顔認証の場合は顔の前に持ってきてから認証が始まりますが、指紋認証だと顔の正面に持ってくるモーション中にロック解除ができます。私は、この点で「指紋認証の方がロック解除が速い」と感じます。 - 「通知だけ見たいときは電源ボタンを押す」、「ロック解除して操作したいときは指紋センサーに触る」と操作を使い分けられます。
顔認証の場合、通知を見るために電源ボタンを押すと、そのままロック解除してしまうので、通知を見るには上から通知画面を引き出す必要があります。割と不便です。 - マスクをしていても使えます。
顔認証の場合、マスクで鼻を完全に覆ってしまうと認証してくれません。その点、指紋認証の方が便利です。
どちらも、PINやパターン入力と比べると、とても便利です。
まとめ
Pixel 4の顔認証機能の紹介をしました。
PINやパターン入力でのロック解除と比べるとはるかに使いやすいですが、私としては「顔の前に持ってくるまでにロックが解除できる」、「通知だけ見るというのがやりやすい」という理由で指紋認証の方が好きです。
次回のPixelは指紋認証が復活してくれるとうれしいですね。
2020/08/04追記:Googleが、Pixel 4aを発表しました。Pixel 4aは顔認証をやめて指紋認証になったようです。Pixel 4のカメラの良さをそのままに、値段は約43,000円からと、コスパが良さそうです。私は、秋に出るらしいPixel 5まで待とうと思いますが、それも指紋認証でコスパの良いモデルになってくれたらいいなぁと思います。(その他、本文の読みにくいところを修正しました)
ディスカッション
コメント一覧
大変参考になりました。指紋のほうがよいかと思っておりましたが、改めて比較いただけると、顔認証も便利だと思いました。両方使えれば、悩まなくても済みそうです。
コメントありがとうございます!
この辺りは個人の好みによる部分も大きいと思いますので、「実際に両方試して好きなほうを常用する」のがよいと思います。
その意味だと、どっちも使えるスマホを選ぶのがベストですね。
(今は指紋認証のPixel 5を使っているのですが、先日手が荒れて指紋認証が反応しない、という問題が起きました(笑))